プラセンタは現在、サプリメントとして高い人気を誇りますが、厚生労働省で認可されている「プラセンタ注射薬」という医薬品も存在します。
プラセンタ注射薬の違いとはなんなのか?使われている素材や効果、注意点をまとめました。
目次
プラセンタ注射とは何か?
プラセンタは主に、ヒトや動物由来の「胎盤」からエキスを抽出してサプリメント・医薬品としていますが、2つには「原料」で違いがあります。
サプリメントが豚や馬、あとは一部植物などを原料としているのに対して、プラセンタ注射薬は国内の「ヒト」由来の胎盤を原料として、医薬品にしているのです。
妊娠で入院している際、血液検査など厳密なチェックを通じてエイズ、感染症などの疑いがない方の胎盤を利用しています。
プラセンタ注射薬の種類と治療方法
現在、プラセンタ注射薬に使用されている薬剤は、「ラエンネック」と「メルスモン」の2種類です。
2つを比べると、ラエンネックの方が胎盤から抽出したエキス量が多く、またプラセンタエキスの分子もラエンネックの方が大きいとされています。
現在、プラセンタ注射は「筋肉注射」「皮下注射」の2種類のみ行われています。そのうち、ラエンネックは両方の注射法が行われており、メルスモンは皮下注射のみ行われています。
注射などで行われる静脈注射などは、安全上の観点から推奨されていないのが現状です。
プラセンタ注射が持つ4つの大きな効果
プラセンタに含まれる成分は非常に種類が多く、治療はもちろん美容目的で使用される場合もあります。その効果は実に20種類ほどもあると言われているのですが、中でも代表的なのは、次の4種類です。
①疲労回復
プラセンタには血流改善や、新陳代謝を促進し細胞を生まれ変わらせる効果があります。これにより、疲労物質が体から排出されやすくなることで、なかなか取れない疲れを改善する効果があります。
②ホルモンバランス、自己免疫機能、内臓機能の正常化
プラセンタには、体内の様々な機能を正常化させる成分が含まれています。例えば自律神経を整えることで、ホルモンバランスの乱れや不眠、イライラなどを改善させることができます。
また、自己免疫機能の異常が引き起こす膠原病(リウマチなど)を予防・改善にも役立ちます。こうした各機能の他、肝機能障害をはじめとした内臓機能の低下・異常に対しても一定の効果を発揮するとされているのです。
③更年期障害や生理不順などの改善
女性特有の生理不順や、閉経前後に起こる更年期障害というのは、いずれも女性ホルモンのバランスが崩れることで起こりやすくなります。プラセンタはそのホルモンバランスを整えることで、女性の悩みを改善する効果があります。
④美肌効果
プラセンタには肌細胞を活性化させる効果があります。それにより、お肌の新陳代謝が高まることでシワ、たるみ、くすみを予防することができます。
プラセンタ注射の注意点
プラセンタは重大な副作用がないことで知られていますが、ごくまれに発熱などを起こすことがあります。ただし、これもすぐに治るケースばかりです。
プラセンタ注射をする際に留意しておくことは、「献血が禁止になる」ということです。安全上のリスクを否定できないという観点から、この措置が取られています。
プラセンタ注射は定期的に行うことで効果を発揮する
プラセンタ注射はサプリメントでは手に入らないヒト由来のエキスを直接注入することで、高い効果を発揮します。そしてその効果は、週1回など定期的にエキスを取り入れることで、初めて実感できるのです。
献血禁止になるという注意点などもありますが、安全性の高い治療を受けたい方は、ぜひ一度検討してみると良いでしょう。