プラセンタ製品は、主に哺乳類動物の胎盤から成分を抽出しています。そしてその抽出する動物によって、いくつもの種類に分けられます。
実際にどんな動物からプラセンタが作られているのか、その種類を紹介しましょう。
プラセンタは主に6種類ある
プラセンタは、その抽出先の動植物で6種類に分けることができます。それぞれどんな特徴があるのか。1つずつ見てみましょう。
豚由来のプラセンタ
プラセンタサプリでは、最もポピュラーと言えるのが豚由来のプラセンタです。豚は1度に多くの子供を出産するので、その分生産性やコストパフォーマンスに優れているという特徴があります。
意外にも人と構造が似ている豚プラセンタは私たちに馴染みやすい一方、集団飼育など育成環境によっては、病気にかかりやすいデリケートな一面も。
そのため、衛生環境などしっかり管理されているかを見る必要があります。
馬由来のプラセンタ
豚由来のプラセンタに次いで多いのが、馬由来のプラセンタです。馬は年に約1頭しか出産しないため、豚と比べて稀少性が高いという特徴があります。
しかし、馬は非常に丈夫な生き物で、感染症をはじめとした病気にかかりにくいという特徴があります。そのため予防接種やワクチン接種などの頻度も少なくすみ、胎盤からプラセンタエキスを抽出する際も、加熱処理など栄養価が損なわれてしまうような製造過程を抑えられるというメリットがあります。
羊由来のプラセンタ
豚、馬と比べて国内では見ることが少ないのが、羊由来のプラセンタです。羊も馬同様、免疫力が高いので製造過程で殺菌処理を最小限に抑えることができ、結果として高品質なプラセンタを作れるというメリットがあります。
しかし、羊由来のプラセンタが少ないのには理由があります。かつて日本でも大きな話題になった「狂牛病問題」がありますが、羊にも似たような病気が発見されました(スクレイピー病)。人への感染の危険性はないものの、安全性の配慮から、国内では使用制限がかけられています。
海洋性由来のプラセンタ
プラセンタの中には、海洋性動物、つまりは魚由来のものもあります。サケの卵巣膜などから抽出され、サプリメントとして販売されています。
海洋性由来のメリットは、美容に関する成分が多く含まれている点にあります。しかし、プラセンタの成分として特筆すべき「成長因子」が含まれていません。そのため厳密にプラセンタサプリというよりは、美容系サプリメントとして摂取することになるでしょう。
植物由来のプラセンタ
動物以外にも、植物から抽出したプラセンタというのも存在します。このサプリメントは、植物の胎盤にある「胎座」と呼ばれる器官から成分を抽出して作られているのです。
植物由来プラセンタの特徴は海洋性由来と似ており、美容に関する成分が豊富に含まれている一方、「成長因子」が含まれていないという特徴を持っています。植物由来プラセンタも、美容系サプリメントという側面が強いと言えるでしょう。
ヒト由来のプラセンタ
プラセンタは主に哺乳類動物から抽出されますが、中には「ヒト」由来のプラセンタというのも存在します。出産時、妊婦さんの承諾を得て胎盤を取り出し、厳しい製造工程と審査を通じて、高い安全性を保っています。
ヒト由来のプラセンタはサプリメントとして販売されることはなく、医療目的として使用されます。
注射・サプリメントとして服用されるこのプラセンタは保険適用で使用することができますが、摂取時点で他の人への輸血ができなくなるという取り決めがされていて、実際に使用する際には同意書へのサインを求められる場合があります。
プラセンタは由来となる動物や管理方法、また製造方法で大きく効果が変わります。これからプラセンタを試したいという方は、こうした特徴を念頭においておくといいでしょう。