「冷え性」の人は寒い季節はもちろん、夏場もガンガンに効いたエアコンの冷気で手足の冷えに悩まされています。その原因やセルフケアの方法をご紹介します。
冷え性が起こる3つの原因
体温の維持には体の様々な器官が関わっていますが、その中でも冷え性が起こる原因は、大きく3種類に分類できます。
①筋肉量が少ない
1日の消費エネルギーの7割近くを占める基礎代謝では、エネルギーの消費と共に熱も発生します。そしてこの基礎代謝のうち、筋肉の割合は3〜4割にもなるのです。
筋肉量が少なくなれば、当然エネルギー消費=熱の発生が減ってしまいます。運動不足の方、そして元々の筋肉量が少ない女性の方は要注意です。
②血流が悪い
通常、人の体は夏場などの暑い時、血管を広げて血流量を増やし、体が放熱しやすい状態にします。寒い時はその逆で、血流量を落として体の熱が逃げないようにします。
普段から締めつけの強い衣服を着ている、食生活の乱れ、貧血気味、そして次に紹介する自律神経の乱れなど様々な要因で、血流が悪くなっている人は、冷え性に悩まされていることが多いです。
③自律神経の乱れ
体温を一定に保つ機能は、自律神経によってコントロールされています。皮膚を通して寒さを感じると、脳の視床下部から自律神経を通して体温調整の命令がなされます。それにより、筋肉を震わせたり血流を調整して、体温を保つのです。
しかし、寝不足や不規則な生活、あとはストレスの多い生活などによって自律神経の働きが乱れてしまうと、体温調整がうまく働かなくなってしまいます。
さらに、女性の場合はこうした生活習慣で女性ホルモンのバランスも乱れることに。こうした要因が重なることで、冷え性へと繋がります。
また、夏場はエアコンの効いた部屋と外との出入りが多かったり、自分の体温よりずっと低い冷たい水を頻繁に飲んだりすることで、自律神経の働きが乱れることもあるのです。
冷え性は万病の元?実は怖い症状の特徴
冷え性は非常に悩ましい症状ですが、大した問題とは思っていない方もいます。しかし、体温が下がると代謝が落ちるだけでなく、病気への免疫力さえ低下してしまうのです。
一説には、体温が1度下がるだけで、免疫力が3割低下するとも言われています。冷え性が病気リスクを上げることにもつながるため、しっかりとケアすることが大切です。
冷え性のセルフケア
冷え性の予防、改善には普段からの生活習慣がとても大切です。先ほど紹介した3つの原因を念頭に置きながら、セルフケアの方法を見ていきましょう。
①エアコンの効かせすぎ、冷水の飲みすぎを控える
夏場は冷房を効かせすぎないようにしましょう。また、お水も常温などあまりキンキンに冷やして飲まないようにするのもコツです。
②適度な運動で筋肉量をアップさせる
エレベーターより階段を使う、最寄駅の1つ前で降りて歩くようにするなど普段の生活に運動を取り入れてみたり、友人を誘ってスポーツを始めるのもいいでしょう。
③食生活の改善、サプリによる栄養補給
ニンジンや玉ねぎ、山芋、豆類、肉類は体を温める食材として知られています。これらを普段の食事に取り入れるようにしましょう。
食事だけで栄養補給が難しければ、サプリメントを活用するのも有効です。中にはホルモンバランスを整える効果があるものも多いので、それらを上手に活用しましょう。
このほか、ぬるめのお湯にゆっくり浸かったり、規則正しい生活を送るなどもオススメです。
冷え性の改善は健康な体への第一歩
冷え性は肩こり腰痛といった慢性的な悩みの他、重い病気のきっかけにもなる怖い症状です。日頃から体を温かく保つための習慣を取り入れることが、健康な体への第一歩です。